初釜ってどんな行事?

みなさんは「初釜(はつがま)」をご存じですか? 初釜は、茶道における新年の初稽古や茶会を指します。釜に火を入れることからその名がつきました。この行事は、師匠や仲間たちと新しい年を祝い、茶道の精神を改めて感じる特別なひとときです。



茶室には新春ならではの華やかな道具や装飾が並び、茶席全体がまるでお正月の祝祭のよう。茶道に詳しくない方でも、季節感あふれる雰囲気を楽しむことができますよ。

知らなかった!初釜の道具とその意味

初釜で使われる道具には、新年にふさわしい縁起の良いデザインが多く使われます。
• 松竹梅の茶碗:松は長寿、竹は成長、梅は厳しい冬を越える生命力の象徴です。
• 鶴亀の棗(なつめ):鶴は千年、亀は万年の長寿を祝う吉祥模様。

例えば、松竹梅の茶碗を眺めながらいただくお茶は、新年の喜びをさらに深めてくれるかもしれませんね。こういった道具には、それぞれに意味や願いが込められていて、それを知るとさらに茶席が楽しく感じられます。

初釜ならではのお菓子:味もデザインも特別

初釜では、季節を感じさせる特別なお菓子が登場します。その一つ一つには新春の願いが込められているんです。



代表的なお菓子
• 花びら餅
白味噌餡と甘く煮た牛蒡を求肥で包んだお菓子。平安時代の宮中行事が由来で、「新春の幸せを包み込む」という意味があるんだとか。
• 常盤(ときわ)饅頭
雪化粧した松をイメージした緑の餡入りの薯蕷饅頭。見た目も味も上品で、思わず写真を撮りたくなる美しさ!

これらのお菓子は、ただ食べるだけでなく、その背景や意味を知ることで楽しみが倍増しますよ。

初釜の豆知識:実はこんな面白さも


• 茶道具の配置にも意味がある!
茶室の掛け軸や花は季節感を大切にしており、新年には「寿」や「初春」といったおめでたい言葉が選ばれることが多いです。花は松や梅、椿が定番。これを探すのも楽しいですね。


• 一期一会を体感するチャンス
初釜は、「同じ茶室、同じメンバー、同じ道具で行われる茶会は二度とない」という茶道の大切な精神「一期一会」を感じられる特別な時間。新しい年の始まりに、こんな心の贅沢を味わうのも素敵ですね。

初釜を日常に取り入れるアイデア



「ちょっと初釜はハードルが高い…」と思った方でも、日常で気軽に楽しむ方法があります!
• 自宅でお気に入りの抹茶碗を使ってお茶を点てるだけでも十分。
• 季節の花や掛け軸を飾って、新年らしい空間を作るのもおすすめです。

こうした工夫を通じて、自分らしい「ミニ初釜」を楽しんでみるのも素敵ですよ。

初釜をもっと知って、楽しもう!

茶道を知らない方でも、初釜は新しい年を彩る文化として楽しめます。茶道具やお菓子に込められた意味を知ることで、茶会がさらに魅力的に感じられるはず。

この新春、ぜひ初釜の楽しさを味わってみませんか?